「新NISAはオルカン(全世界株式)一択でOK」。SNSでの定説だ。確かに合理的な選択だが、「一択」と思考停止した瞬間に見えなくなるリスクがある。
オルカンの60%は米国株
「全世界に分散」と言いながら、eMAXIS Slim全世界株式の米国比率は約60%。GAFAM+NVIDIAだけで約18%を占める。「全世界に分散投資しているつもりで、実質的には米国テック株に集中投資している」のが現実だ。
「円建て」で買うリスク
オルカンは為替ヘッジなし。つまり、株価が横ばいでも円高になれば資産は目減りする。2024年に1ドル=160円だった為替が120円に戻れば、それだけで25%のマイナスだ。「長期投資なら為替は関係ない」という定説は、過去30年の円安トレンドを前提にしている。今後30年も同じ保証はない。
「積立」が機能しない局面
ドルコスト平均法は万能ではない。右肩下がりの市場では、安値で買い続けてもさらに下がる。日本のバブル崩壊後、日経平均が元の水準に戻るまで34年かかった。米国株が同じ運命をたどらない保証はどこにもない。
それでもオルカンを買う理由
以上のリスクを理解した上で、筆者はオルカンへの積立投資を続けている。なぜか?「他にもっと良い選択肢がない」からだ。個別株はリスクが高すぎ、債券は利回りが低すぎ、不動産は流動性が低すぎる。オルカンは最善ではなく「最もマシ」な選択肢。その認識を持てるかどうかが、長期投資の成否を分ける。






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