バークシャー・ハサウェイが日本の5大商社株を取得したニュースは世界を驚かせた。メディアは「割安」「高配当」を理由に挙げるが、93歳の投資家が数兆円を動かす理由はもっと深い。
商社は「資源の地政学」そのもの
三菱商事、三井物産、住友商事、伊藤忠商事、丸紅——5社が共通して持つ強みは、世界中の資源権益だ。LNG、銅、鉄鉱石、リチウム、レアアース。バフェットが見ているのは、脱炭素とEV化で需要が爆発する資源への長期的なポジションだ。
円安が生む「二重の利益」
商社の資源ビジネスはドル建て収益が多い。円安局面では、ドル建て収益の円換算額が膨らむ。さらに、バフェットは円建て社債を発行して投資資金を調達している。円安が進めばドル換算での返済負担が減る。円安ヘッジ付きの投資という、極めて巧妙な構造だ。
「台湾有事」のヘッジ
これは公には語られないが、バフェットが台湾TSMCの株を短期間で全売却した直後に日本商社株を買い増した事実は示唆的だ。台湾海峡の地政学リスクが高まる中、サプライチェーンの代替として日本の価値が上がる。商社はその恩恵を最も受けるセクターだ。
バフェットの「遺言」としての日本投資
93歳のバフェットにとって、日本商社株は「次世代への遺産」だ。10年、20年のスパンで価値が上がる資産を、割安な時期に仕込む。「他人が恐れているときに買え」——その格言を、最も忠実に実行しているのはバフェット自身だ。







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